「みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会」より賛同のお願い

抗議声明
9月15日、朝6時半頃突然、120人もの渋谷区公園課作業員、警備員、警察官らによって宮下公園が全面的に閉鎖されました。
資材を搬入した後、全ての出入り口をフェンスで封鎖し、多数の渋谷区職員や警備員を並ばせ、公園の回りには40人もの私服公安刑事や機動隊などの車両を配置するというものものしさの中で強行されました。
フェンスの前には「公園の利用の禁止について渋谷区立都市公園条例第7条の規定に基づき、渋谷区立宮下公園の一部の利用を当分の間、禁止します」、「宮下公園は整備工事のため、 当分の間、通り抜けできません」の張り紙。今回の全面閉鎖は事前に何ら通告もなく抜き打ち的に強行され、公園でテント生活をしていた野宿者の1人は10数人の警備員によって腕がみみず腫れになるような暴行を受け園外に引き摺り出されました。
張り紙にある「整備工事」とは、スポーツメーカー大手企業ナイキが自費で宮下公園をスポーツ施設として改造するとともに、名称もネーミングライツによって「宮下NIKEパーク」に変更するというものです。
渋谷区は今年の4月に着工する(工事の請負は東急建設)と言っていましたが、私たちや多くの人々の反対の取り組みで工事はストップしていました。渋谷区は今回の突然の全面閉鎖について「樹木の剪定やごみの撤去などに1週間程度取り組むため」と言っていますが、「続けて今月内にも着工したい(東京新聞)」と言っているように、何が何でもナイキ化工事のために強行した強制排除であることは明らかです。 さらに渋谷区は桑原区長名で、翌日16日、私たち「みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会」(以下「守る会」)のテントや物品、ナイキ化反対の看板などやアーティストの作品、2名のテント生活者のテント、荷物、野宿者活動団体である「渋谷・野宿者の生存と生活をかちとる自由連合」(以下「のじれん」)の野宿者の荷物置き場になっている倉庫に対して、都市公園法第27条1項に基づく除却命令をかけてきました。「別紙目録の物件」は同法第6条第1項(都市公園の占用の許可)に違反しているから、9月18日正午まで所有者等の費用で片付けることを命じるというものです。
これは05年名古屋・白川公園、06年大阪・うつぼ公園大阪城公園、07年大阪・長居公園の野宿者強制排除・撤去のために抜かれた「伝家の宝刀」、行政代執行の準備に入ったことを意味します。
しかしかつていずれの場合も除却命令前の警告後に弁明機会付与の通知がなされましたが、宮下公園では夏まつり前の8月24日、25日、26日、夏まつり後の31日の「不法占用物件を撤去せよ」との警告後、弁明の機会も与えずいきなり除却命令という法的手続きを全く無視した行為に出ています。しかも都市公園法第27条1項では物の所有者の自主的な除却を促しているのにもかかわらず、前日の全面閉鎖・立ち入り禁止で渋谷区の許可を得ないと所有物を取りにいけないという矛盾に満ちた状態を渋谷区自ら作っています。
さらには除却命令の公告には同法第3項(「過失がなくてその措置を命ぜられるべき者を確知できないとき」の公園管理者による除却の公告)の規定に基づいていますが、渋谷区はテント生活者2名の所有物であることを15日の荷物の受け取りの際の署名で十分に認識していながら、「物の所有者不明」の物件目録に揚げているという不当・不法律な手続きを踏んでいます。(所有者不明の除却命令 に対して17日、国土交通大臣に審査請求)
そしてついにその期限が過ぎた直後の18日午後、園外に行政代執行法第3条第1項による戒告の公告が張られ、「守る会」、「のじれん」にも同様の戒告書が速達で到達されました。まさに異常な拙速さです。 私たちはナイキ化計画が発覚した一昨年5月以降、1宮下公園がスポーツ施設化することによって公共の空間が一企業の利益優先のために一部の利用者しか使えなくなること、2この計画が区民や利用者などに全く知らされず、区長や一部の議員のトップダウンで進められてきたこと、3この計画が実現すれば公園でテント生活を余儀なくされている野宿者が排除され、また集会などの表現の場が大幅 に縮小されること、を理由に反対の声をあげてきました。
今回の宮下公園全面閉鎖、除却命令、行政代執行策動は、これまで多くの人々が取り組んできた活動や作品、そして何よりも私たちが様々な出会いや議論、イベントなどで作ってきた「みんなの公園」を一挙に破壊するものです。
それは11月13日横浜で行われる「APEC(アジア太平洋経済協力会議)」に向けて2年前の北海道G8サミット以上の厳戒体制を敷こうとする警察権力の下で強行されました。15日から警視庁が全面的に出張り弾圧体制であることや、一連の行為の渋谷区の責任者と称する植木基盤整備調整担当副参事が何かある度に警察を呼び、「平野さん(渋谷署警備課長)には話しは通 してあるから」とうそぶく事からも警察との密な連携は明白です。
また長期化する経済危機の中、行政の就労対策、生活保護対策の無策によってテント生活を余儀なくされた野宿者の寝場所や生活必需品を根こそぎ奪うものです。野宿者のテントや荷物をゴミ扱いし (「守る会」などの所有物も同様)、暴力的に叩き出しておいて 「(寝場所を)自分で探せ」と言ってはばからない渋谷区の姿勢には人権や尊厳の尊重のかけらも感じ得ません。
公園を広告にしようとする企業と癒着し、野宿者を敵視しながら生存を脅かし、ハコモノ造りに勤しむ桑原区政に対して改めて大きな憤りを覚えます。私たちは今回の渋谷区の暴挙に対して怒りをもって抗議するとともに、1宮下公園の全面閉鎖を即刻解除すること、2警備員によって暴行を受け強制排除された野宿者に謝罪と補償をすること、3除却命令、戒告を中止し、行政代執行を行わないこと、と強く求めます。私たちは決して諦めていません。宮下公園を私たちの手に取り返し、ナイキ化計画を最終的に撤回させるまでは私たちは闘い続けます。多くの方々の抗議の声と行動とともに!

多くの個人・団体の方の賛同を!
第一次集約 2010年9月29日(水)公表の不可を必ずお書き添えください。
賛同メッセージ、よろしくお願いします。
メール minnanokouenn@gmail.com
FAX 03-3406-5254
下記に抗議の声を!
渋谷区長
TEL 03-3463-1290
FAX 03-3548-4900
メール kocho@city.shibuya.tokyo.jp
みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会

反貧困ネットワーク京都9.29集会

格差・貧困社会の脱却を目指して 〜現場からみたパーソナル・サポートとは〜

いま日本では貧困が広がり、さまざまな困難をかかえる人たちがたくさんいます。昨年以降、住居、就労、生活などの支援をひとつの場所で提供する「ワンストップ」の相談会が各地で開催されました。けれども、ここでは具体的な支援が提
供されませんでした。政府は、これを反省して新たにパーソナル・サポート・サービスを試験的に実施しようとしています。就労の意欲があって、支援を必要としている人にサポーターが継続的によりそい、さまざまな支援策につなぐというものです。すでに全国5地域でモデル事業が予定され、京都府もその1つになっています。しかし、今後、本当は支援しなくてはいけない人に支援が行き届かなかったり、つなぐべき支援策がなかったりすることも予想されます。
そこで、京都でのモデル事業の実施に向けて、さまざまな支援の現場に関わっておられる皆さんから、貧困の実態や直面した課題、打開策などをお話し頂き、パーソナル・サポート・サービスの意義や課題を考えようと思います。

日時: 2010年9月29日(水)午後6時30分〜午後8時30分
場所: ハートピア京都 大会議室
報告者:
井上摩耶子さん(ウィメンズカウンセリング京都カウンセラー)
生水裕美さん(市民生活相談室相談員)
高橋慎一さん(日本自立生活センター支援員、ユニオンぼちぼち相談員)
山崎徳子さん(生活保護ケースワーカー
コーディネーター:
笹尾達朗さん(社会保険労務士 NPO法人あったかサポート常務理事)
参加費:500円(資料代)

*手話通訳の必要な方は、9月20日までに下記連絡先までご連絡ください。*
blog:http://hanhinkonkyoto.blog104.fc2.com/blog-entry-59.html

主催: 反貧困ネットワーク京都
問い合わせ先: つくし法律事務所 担当舟木
(電話 075−241−2244  FAX 075−241−1661)