反・貧困ネット:国会議員に実態語り、法改正を訴え(毎日新聞)

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20071128k0000m040086000c.html
毎日新聞 2007年11月27日 20時03分

 生活保護の存在を誰も教えてくれなかったという元ホームレス の告白に、与党議員は「政治責任を痛感する」−−。派遣労働者やホームレス、障害者で作る「反・貧困ネットワーク」(代表=宇都宮健児弁護士)のメンバー約100人が27日、東京都千代田区衆院第2議員会館与野党の国会議員に貧困の実態を語り、法改正を訴えた。

 実の親と離別後、里親に捨てられ養護施設を出てホームレスとなった19歳の男性は「支援団体に出会い、初めて生活保護の存在を知りました」。2人の子を抱えるシングルマザーは「別れた夫から受けた暴力の後遺症で十分に働けない。児童扶養手当が命綱です」。

 議員からは、与野党を問わず「反貧困という言葉を日本で聞とは思わなかった」(自民・後藤田正純衆院議員)や「貧困を自己責任と言わせてはならないと感じた」(共産・仁比聡平参院議員)との声が上がった。

 反貧困ネットは、住居保障や日雇い派遣の禁止など社会保障や労働分野の法律や制度改正を求めている。【市川明代】