「貧困」の問題を考える集会(NHK)

http://www3.nhk.or.jp:80/news/k10014825911000.html
NHK 10月19日 夜7時のニュース【動画あり】

 日本社会に広がる「貧困」の問題を考える集会が東京で開かれ、景気が悪化するなか、さらに厳しさを増す母子家庭や非正規雇用の人たちの生活に、もっと目を向けてほしいと訴えました。


 この集会は、市民団体や労働組合などでつくる「反貧困ネットワーク」が開いたものです。最初に、およそ2000人の参加者全員が一斉に座った状態から立ち上がるパフォーマンスをして、社会から貧困をなくすよう呼びかけました。このあと、さまざまなテーマに分かれて話し合いが行われ、「女性と貧困」というテーマには、非正規労働の女性や母子家庭の母親などおよそ30人が参加しました。このうち年収120万円の母子家庭の母親は「女性が働く場があまりにも少なく、生活はギリギリです。景気の悪化など取り巻く環境が厳しいのに自己責任だと言われることもあり、とても悲しい」と訴えました。国の調査によりますと、働く女性が置かれる状況は年々厳しくなり、パートや派遣など非正規労働の割合が55パーセントに上るほか、母子家庭の年間の就労収入は180万円余りにとどまっています。反貧困ネットワーク湯浅誠事務局長は「景気の悪化で不安を抱いている人が多く、さらに貧困が深刻化するおそれがある。今こそ国が貧困をなくすための取り組みを行うべきだ」と話していました。集会では、社会保障費の削減反対や労働者を守る法律の充実などを訴える宣言を参加者全員で採択したあと、パレードを行って貧困の撲滅を訴えました。