反貧困入門講座 2009年1月「住まいの貧困」(東京・神保町)

現在の日本で、貧困問題に取り組む最前線で、何が起こっているかを知る連続講座です。
みなさまのご参加をお待ちしております。予約不要。1回だけでも参加できます。

日時:1月29日(木) 18:30〜20:30
会場:岩波セミナールーム
千代田区神田神保町2-3 岩波アネックスビル3F(1Fは岩波ブックセンター
◆地下鉄神保町駅A6出口1分
◆JR水道橋駅12分
参加費:500円

1月「住まいの貧困」

1.現状報告と法的視点からの分析

講師:戸舘圭之さん(弁護士、スマイルサービス被害対策弁護団事務局長)

いわゆるゼロゼロ物件の業者であるスマイルサービスは、数年前から、実態は賃貸借であるにもかかわらず施設付鍵利用契約などの名称の契約書を交わし、わずか数日の家賃滞納で勝手に鍵を交換したり、不当に高額な違約金を徴収したりするなどの違法行為をおこなっており、湯浅誠さんは、かねてから悪質な「貧困ビジネス」であるとして著書などで警鐘をならしていました。
今年の7月に、反貧困ネットワークの代表である宇都宮健児さんを弁護団長として弁護団が立ち上がり、10月8日に提訴、12月17日に第1回口頭弁論期日を迎えます
 裁判の経過報告と、やさしい借地借家法の解説を交えながら、生きていく上で必要不可欠な「住まいは人権」であることを考えていきます。

2.問題点整理と今後の課題

講師:坂庭国晴さん(国民の住まいを守る全国連絡会代表幹事、日本住宅会議理事)

 非正規労働者派遣労働者の違法・無法な「雇い止め」・「解雇」が行われ、職を失うとともに、社員寮からの退去を迫られ、住まいを失う辞退が広がっています。
 経済大国日本で「住まいの貧困」がなぜ引き起こされ、拡大し、深刻化するのでしょうか。労働者の住まいを「社員寮」に頼らざるを得ないという、わが国特有の住宅問題があり、かつ住宅セーフティーネットが事実上存在しないという、住宅政策の無策があります。
 「社員寮・社宅」の居住問題をどう考えるのか、日本の住宅政策やセーフティーネットはどのようになっているのか、「住まいの貧困」の解決を含めて考え、議論します。