『いまこそ考えたい 生活保障のしくみ』大沢真理 著 岩波ブックレット

http://www.iwanami.co.jp/hensyu/booklet/index.html
■体裁=A5判・並製・72頁
■定価 588円(本体 560円 + 税5%)(未刊)
■2010年9月7日
■ISBN978-4-00-270790-7 C0336

構造改革は,日本社会の貧困と社会的排除を拡大した.機能不全に陥った生活保障のしくみを立て直すにはどうしたらいいのか.つまずいて落ち込んでも,さりげなく寄り添ってくれる人がいる.ひとり暮らしでも大丈夫!――人々が支えあい,性別,年齢,障がいの有無等を問わず,誰もがその人らしく生きられる社会を構想する.

大沢真理(おおさわ・まり)
1953年生まれ.東京大学社会科学研究所教授.政府税制調査会専門家委員会委員長代理.
経済学博士.専攻は社会政策,とくにその比較ジェンダー分析.著書に『イギリ
ス社会政策史』(東京大学出版会),『企業中心社会を超えて』(時事通信社),
男女共同参画社会をつくる』(NHKブックス),『現代日本の生活保障システ
ム』(岩波書店)など.編著に『生活の協同』(日本評論社),共編著に『ケア
その思想と実践6 ケアを実践するしかけ』 『新編日本のフェミニズム4 権力
と労働』(以上,岩波書店)など.

目次
まえがき
1 日本経済こそが危機
――回復のカギは女性の就業率アップ?
2 現実を直視しなかった旧政権
3 生活保障システムというアプローチ
コラム 「フツー」を疑ってみること(皆川満寿美)/拡がる女性間格差(兼高利枝子)/貧困はあなたのせいじゃない(赤石千衣子)
4 「生きにくい」国ニッポン
5 所得と雇用は
6 ジェンダーこそが問題だ
コラム ペイ・エクイティ(同一価値労働同一賃金)運動で均等待遇を!(屋嘉比ふみ子)
7 政府は何をしてきたか/何をしてこなかったか
コラム ただ普通に暮らしたいだけ(鈴木重光)
8 生活の協同に根ざした福祉政府を
コラム 日本には,一種類の家族形態・一種類の未来しかないのだろうか?――性や生き方に中立な政策を(宇佐美翔子)/女性も男性も生きやすい社会を!(小宮山洋子