6/4 シンポジウム そこで働いているのは誰か ―原発における被曝労働の実態

東北大震災と、その後に続く福島原発の事故によって、多くの人が原発のあり方を考えさせられました。福島では今も多くの人が事故対応として被曝の危険のある中で働き続けています。
もちろん、原発で働く人たちは今だけでなく、数十年も前から存在してきましたが、その労働の実態や、問題点、働く人たちの実感や声などはなかなか伝えられてきませんでした。
それは、私たち自身が「原発」に依存しながら、そこで働く人たちの存在を見えないものとしてきたからに他なりません。また原発労働者を生み出す現代の労働市場のあり方や、そこで生じている矛盾の構造について、マスメディアでは取り上げることはほとんどありません。
この集会では、「原発」での労働の実態と、その構造にクローズアップします。何重にもわたる下請け構造の中で、誰がどのように、原発で働いているのか。特に被曝の危険性のある作業現場の実態について、長年取材を続けてきたジャーナリストや、東京電力福島第一原発で働いた経験のある方、さらには東京電力の下請け会社やその仕事の流れ、会社内部のシステムについて取材をしてきたジャーナリストを招き、語っていただきます。

日時:2011年6月4日(土)18:00〜20:30 開場17:30
参加費:800円
会場:在日本韓国YMCA 地下1F スペースY(定員240名) ※予約優先
     東京都千代田区猿楽町2-5-5 ※会場地図はこちら
主催&お問い合わせ:
◇アジア太平洋資料センター(PARC)
〒101-0063 千代田区神田淡路町1-7-11東洋ビル3F
TEL.03-5209-3455 FAX.03-5209-3453
E-mail :office@parc-jp.org  http://www.parc-jp.org/

パネリスト
 樋口健二さん(写真家)
 風間直樹さん(週刊『東洋経済』記者)
 蓮池透さん(元東京電力社員、福島第一原発にて勤務/拉致被害者家族)
 ※コーディネーター:河添誠さん(首都圏青年ユニオン書記長)

パネリスト&コーディネーター プロフィール
樋口健二さん:写真家。1937年長野県生まれ。東京綜合写真専門学校卒業後、同校助手を経てフリーのフォトジャーナリストとなる。1969年 四日市公害を7年間に亘り追い続けた写真展『白い霧とのたたかい』を東京・大阪・四日市・新産業都市で巡回展。1981年から、講演『原発被曝の実態』を全国で行なう。1985年〜、写真展『原発』を全国巡回で開催。核廃絶NGO『ワールド・ウラニウムヒアリング』(本部・ドイツ)創設の『核のない未来賞』の教育部門賞を日本人として初受賞。写真集に『四日市』(六月社書房)、『原発』(オリジン出版センター)、『原発・1973〜1995年』(三一書房)、著書に『闇に消される原発被曝者』(三一書房)、『原発被曝列島』(三一書房)、『原発と闘う、岩佐被曝裁判の記録』(八月書館)等多数。
風間直樹さん:週刊『東洋経済』記者。1977年長野県生まれ。都立小石川高校早稲田大学政治経済学部卒業。2001年同大大学院法学研究科修了後、東洋経済新報社に入社。第一編集局(現・編集局)記者として、電機、金融担当を経て、雇用労働、社会保障問題等を取材。現在、『週刊東洋経済』編集部所属。第1回貧困ジャーナリズム大賞受賞。著書に『雇用融解』『融解連鎖』(いずれも東洋経済新報社)等。
蓮池透さん:元東京電力社員、福島第一原発にて勤務/拉致被害者家族。1955年新潟県柏崎市生まれ。1977年東京理科大卒業後東京電力入社、2009年まで同社で勤務し、原子力発電所核燃料サイクルの関連業務を担当。最初の赴任地が福島第一原発であり、3・4号機の計測制御装置の保守管理を行なう。著書に『奪還―引き裂かれた24年』(新潮社)、『拉致―左右の垣根を超えた闘いへ』(かもがわ出版)等。
◆河添誠さん:首都圏青年ユニオン書記長。反貧困たすけあいネットワーク事務局長。1964年生まれ。東京農工大学大学院連合農学研究科博士課程中退。2000年「ひとりでもだれでもどんな働き方でも入れる若者のための労働組合首都圏青年ユニオンの結成に参加。2006年より現職。労働運動の情報ネットワーク・レイバーネット日本や反貧困ネットワークなど広範な社会運動に関わる。著書に『「生きづらさ」の臨界―“溜め”のある社会へ』(旬報社)、『労働、社会保障政策の転換を―反貧困への提言』(岩波ブックレット)、『活動家一丁あがり!―社会にモノ言うはじめの一歩』 (NHK出版新書)等。