反貧困ネットきょう設立 弁護士や社会福祉 士分野超え支援を強化(東京新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20081201/CK2008120102000135.html

 低賃金の派遣労働者ネットカフェ難民、多重債務者らを支援しようと、弁護士や社会福祉士、関連団体のメンバーらが立ち上がり、一日に反貧困ネットワーク埼玉を設立する。当面は生活困窮者らの相談会を開き、徐々に活動範囲を広げていくという。 (萩原誠

 厚生労働省の調べでは、県内にホームレス状態で生活している人は昨年一月現在で五百九十七人。貧困が原因で生活が困難になっている人たちにはそれぞれの事情があり、福祉・生活支援、多重債務相談、労働相談など事情に応じて異なる対応が求められる。

 これまでは、県内の各支援団体が個々に貧困問題に取り組んでいたが、効果的な支援をするためには垣根を越えた取り組みが必要となるためネットワークを組織することになった。

 同ネットは、ワーキングプアネットカフェ難民生活保護を受けられない人々などの支援に加え、これまで埋もれていた貧困問題の掘り起こしも行うという。呼び掛け人の一人、川井理砂子弁護士は「多くの人が、社会に隠れた貧困問題を認識してほしい」と訴える。

 設立総会は一日午後六時半から、さいたま市浦和区の浦和コミュニティーセンター十階で。全国組織の反貧困ネットワーク代表を務める宇都宮健児弁護士も参加する。問い合わせは埼玉中央法律事務所=(電)048(645)2026=へ。