フェスタ報告:相談、まとめ

相談コーナー

 フェスタでは、参加者からの相談に対応する企画も重視しました。当初、相談コーナーは各団体の独自企画でしたが、事前の会議で、「競合するより協力しあって利用者本位の運営をしよう」との意見があがり、賛同団体から、延べ43人の相談員を派遣していただき、「よろず相談コーナー」を実施しました(参加団体は別紙参照)。なお、このほかに独自企画として、「貧困に反対する春の無料医療相談会とレントゲン検診」(相談者69名)や、「シングルマザーのための元気の出るグループ相談会」も行われました。
 「よろず相談コーナー」は、相談ブースとして6つのテントを校庭に配置し、「生活相談(生活保護、多重債務、その他)」、「労働相談」、「母子・DV・離婚相談」、「警察相談(公権力による人権侵害)」、「心と身体の健康相談」などの分野別に相談体制を設けました。
 受けた相談は合計22件で、内訳は、生活困窮の相談が17件(生保申請9件、多重債務関連6件。うち4件は健康問題含む)、労働相談が2件、DVが2件、メンタルが1件でした。生活困窮にいたった経過で、不当解雇や賃金不払いに遭っていた方もいましたが、もちこまれた切実な要求は、労働債権確保や職場復帰ではなく、当面の生活立て直しが中心でした。また、自立のための仕事紹介を求める声もよせられました。
 反省点は、事前宣伝が不十分で充実した相談体制に見合うだけの相談がなかったこと、相談ブースを細かく仕切れなかったこと、団体独自の相談と「よろず相談」の関係が不明確であったことなど種々あります。それでも、相談者の抱える複合した悩みに、様々な団体がそれぞれのノウハウをいかして取り組む姿勢をみせることができて、将来の発展が期待される企画となったと考えています。(伊藤)